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教員コラム

2011.11.03 - 共生デザイン学科  秋学期が始まった

10月の半ばを過ぎるとすっかり秋めいてきましたね(締め切りは少し早いため皆さんの目に触れる頃はもっと秋らしくなっているかもしれません)。今年はなんだかいつまでも暑いと思ったら急に涼しくなったり、あるいはその逆だったり、ちょっと変な気候でした(毎年同じようなことを言っているような気もするけれど、それだけ、この10年あるいはそれ以上かもしれませんが、変な気候が続いているということですね)。

ところで、ゼミの学生たちの活動もだんだんと本格化してきました。ちょっと遅い気がする?それにはわけがあって、秋学期が始まったのが高校生の皆さんよりもほぼ1ヶ月ほど遅かったのです(といって、夏休みが長かったという訳ではありません。残念ながら、始まるのが遅かったというだけです)。

さて、4年生は先日卒業研究の中間発表会があり、発表後にフロアからのきびしい質問にうろたえながらもなんとか乗り切り、研究の方向性の妥当性を再確認したり、少しばかり軌道修正(大幅だったらちょっと困ります)をしたりしながら、本格的に考えを形に表す作業に入り始めました(僕のところでは、大体が論文ではなく、設計・デザインを選択します)。発表会には4年生と教員だけでなく、来年の卒業研究に備える3年生とゼミの選択の参考にするための2年生も参加して、なかなか大入りでした。

一方、3年生は新しいテーマを設定して秋学期のゼミ活動を始めました。今期のテーマは、「身近にある形態を異なった用途に転用する」という行為を通じてデザイン及びデザインすることの果たす役割や意味を再発見しようという試みです。始めたばかりですが、なにやら面白い結果を得られそうな予感がしています(後日、展覧会を開催する予定)。

また、横浜のシルク博物館で開催されるクリスマス・イベント「シルキークリスマス」(12月1—25日)に参加し、ディスプレイをはじめとするデザインを行うことになりました。急に決まったことなので、全員が参画するわけにはいかないのですが、できるだけこうしたことを定例化したいと願っています。なんといっても、外部の人々(他大学の学生や社会人)と一緒に仕事をする経験は学校では得られない貴重な経験となるはずですから。

HED展会場風景

それから、もう一つ、今年の3月に開催予定だったHED展(共生デザイン学科の作品展)を半年遅れで開催できたのは大きな喜びでした。場所がビジネス街にある関内メディアセンターだったために、土・日を休みとせざるを得なかったのが残念でしたが、高校生の皆さんも足を運んでくれたようでした。開催のための委員会のメンバーである学生(本ゼミからも当時の会長はじめ、多数参加していました)が時間をかけて準備してきたことが、予期せぬ出来事で断念せざるを得なかったのは何ともつらいことでした。規模は縮小せざるを得ませんでしたが、準備を進めていた学生たちの心が晴れたに違いないと思います。こちらの胸のつかえも少しだけおりました。

最後に、このコラムに目を留めてくださった皆さんが入学して、新しい風を運んでくれることを心から願っています。

藤本 憲太郎(共生デザイン学科)