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教員コラム

2009.01.15 - 共生デザイン学科  ベロタクシー

明けましておめでとうございます。
といっても、もうそろそろおとそ気分の抜ける頃かもしれませんね。
新しい年の始めに、気持ちを新たにいろいろな願いごとをしたり、
誓いを立てたりされたのではないかと思います。
ところが今はとてもそんな気分じゃないという人たちがいます。
卒業研究の仕上げに取り組んでいる学生たちです
(受験勉強の真っ最中という人も同じかもしれません)。
彼らはどこにも出かけずに、お正月返上でがんばっていたのにちがいありません。

なぜ楽しいお正月を過ごさないのか。
このことはしばらく措くとして、
僕のゼミではもっと「デザインする意識と力を」ということをモットーに、
学生たちが研究に励んでいますが、
同時にそれぞれがまちづくりのイベントやワークショップに参加したり、
コンペに応募したりと学外でも自主的にいろいろな活動をしています。
今日はそのうちのひとつをご紹介します。

みなさんは、ベロタクシーというものをご存知でしょうか。
ドイツで開発された自転車タクシーです。
環境に優しい乗り物として注目されています。
そこで、これを使い、
わが人間共生学部の環境への取り組みを知ってもらおうということで、
一昨年のオープンキャンパスから登場することになりました。

ちょっとばかり古い話になりますが、
昨年の7月26日(土)にキャンパスの中庭にお目見えした
ベロタクシーのラッピングをデザインしたのは、
ふたりとも僕のゼミに所属する3年生でした。
設計の課題の締切と重なって忙しい中、
ほぼ即日仕上げに近かったようですが、幸い評判も上々でした。
とくに集まってきた他の学生スタッフたちは、
一足先に乗せてもらって楽しんでいました。
デザインした本人たちも実車を目にすると
「かわいい!」などと声をあげてはしゃいでおりました
(ま、この辺が素直というか正直というか、ちょっと・・・。うーむ)。
でも、これも当然ですね。
自分の想いやイメージが実際にかたちあるものとなり、
目に見えるものとなってあらわれるのは本当に嬉しく、素晴らしい体験です
(これを味わいたくて、みな辛くてもがんばるというわけです)

後で聞くと、高校生のみなさんの評判もなかなかのものだったということで一安心。
いいのができてなによりでした。

当日は「タウンニュース」の取材もあり、これが7月31日号に掲載されました
(多くの人の目に触れたらよいのだけれど)。
また、この2台はオープンキャンパス当日、
京急金沢八景駅前と本学部キャンパス間を走行するだけでなく、
さらに3ヶ月間にわたってみなとみらい地区を運行しました。
一人でも多くの人の目に触れ、体験してもらえたならばいいと思います。

そして、今度はぜひみなさんが、
自分の考えたことがかたちになる喜びを経験してほしいと願っています。
これからの1年がみなさんにとってよい年となりますように。

藤本 憲太郎(共生デザイン学科)