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教員コラム

2026.06.10 - コミュニケーション学科  閩南師範大学との連携プロジェクト(その1): ―中国閩南文化についてのフィールド調査・体験学習および文化交流

2026年度のコミュニケーション・プロジェクト科目は、中国福建省漳州市にある閩南師範大学外国語学部日本語学科と連携し、現地にて閩南文化についてフィールド調査を行い体験的に理解することと、中国大学の大学生と文化的交流を行うことによって相互的理解を促進することを目的として4月下旬1週間で実施しました。漳州は福建省南部に位置し、古くから「海上シルクロード」の重要な港湾都市として発展してきた地域であり、閩南文化の重要な発祥地の一つです。特に世界文化遺産の福建土楼や伝統的な宗教文化、戯曲、方言文化などは、独特な地域文化として高い価値を持っています。

閩南文化とは、福建南部を中心に形成された地域文化であり、漳州・泉州・厦門などの地域に広く分布しています。閩南文化は中原文化と海洋文化が融合して形成されたものであり、海外華僑文化とも深い関係を持っています。閩南地域では、伝統的な宗族意識が強く、宗教信仰も盛んでおり、媽祖信仰や関帝信仰、祖先崇拝などが現在でも人々の日常生活に深く根付いています。また、閩南語は独自の言語体系を持ち、台湾文化とも密接なつながりがあります。

今回の研修で最も印象的だったのは、福建土楼の一部に属する華安土楼群の見学です。福建土楼は世界文化遺産に登録されており、漳州には多数の土楼群が存在しています。中原(黄河流域など)の漢民族である「客家」が、戦乱や迫害を逃れて南下を始めた時代で、彼らは現地先住民の襲撃や山賊から身を守るため、強固な防衛機能を持つ集合住宅を造り始めました。土楼は土や木材を用いて建築され、防御機能と共同生活機能を兼ね備えた独特の建築様式です。土楼内部では、一族が共同生活を送りながら互いに助け合う生活様式が維持されており、中国伝統社会における家族観や共同体意識を深く感じていました。また、土楼は防火、防震、防盗などの機能を備えており、昔の人々の知恵と建築技術の高さに感銘を受けました。福建土楼は2008年に世界文化遺産として登録され、「世界民居建築の奇跡」とも称されています。

それから漳州古城を訪れ、まるで歴史の教科書の中に迷い込んだかのような深い感動を覚えました。この街の最大の魅力は、唐宋の古城、明清の街並み、そして民国期の建築風貌が美しく融合し、今も「生きている古城」として息づいている点です。精巧な彫刻が施された石の牌坊や、伝統的な閩南建築の赤いレンガの街並みを歩くと、長い歳月の重みが伝わってきます。単なる観光地ではなく、現地の人々が普通に生活を営んでいる姿が、古城に温かい生命力を与えていました。歴史の深みと人々の温かい暮らしが調和した素晴らしい空間であり、過去と現代が交差する独自の魅力を肌で感じることができました。

歓迎会1

歓迎会2

華安土楼1

華安土楼2

漳州古城1

漳州古城2

漳州古城3