2022.02.08 - 共生デザイン学科 二宮 咲子 地域支援商品「みかん米粉どら焼き」の企画プロデュース
共生デザイン学科の二宮咲子です。二宮ゼミナールでは、フィールドワークに基づくデザインの教育と実践に3つの社会連携プロジェクトを軸として取り組んでいます。「公園づくりプロジェクト」(2014年~)、「農園づくりプロジェクト」(2018年~)、「園庭づくりプロジェクト」(2020年~)です。今回は「農園づくりプロジェクト」から生まれたLocal Product「みかん米粉どら焼き」についてご紹介します。
「みかん米粉どら焼き」誕生のきかっけは、今から4年前(2018年)、シニアネットワークおだわら&あしがらという市民グループが取り組む、荒れ果てたみかん農園の再生活動に、二宮ゼミナールが参加するようになったことです。「輸入オレンジの増加と農家の後継者不足で耕作放棄地が増えている」「獣害や不法投棄・犯罪の温床になってしまう」――学生たちは、みかん農園の再生活動に参加しながらシニアの皆さんと共に学び、自分たちに何が出来るのかを考えました。
真夏の強い日差しの下で汗をかきながら農作業に勤しむシニアの皆さんの生き生きとした姿や、楽しそうに仲間と交流する様子を間近に見て、学生たちは、この活動が定年退職後の生きがいや仲間を見つける居場所になっていることを実感。この活動を継続するために、メンバーと活動資金の持続的な確保が課題となっていることに着目しました。
そして、シニアが育てたみかんを商品化して活動資金を得ると同時に、活動を広報するために「みかん米粉どら焼き」の企画プロデュースが始まりました。どら焼きの皮には、小田原市内で耕作放棄田の再生活動に取り組む志村屋米穀店の米粉を使用。売上の一部が耕作放棄地の再生活動の支援金になる地域支援商品であることを伝えるためのロゴマーク入りの紙帯パッケージとリーフレットを二宮ゼミナールが制作。小田原の四季折々の暮らしに寄り添った和菓子をつくる「梅園」の協力を得て、2022年3月、ついに「みかん米粉どら焼き」の製造・販売が始まります。