2021.03.12 - 共生デザイン学科 二宮 咲子 コロナ禍の自然のなかでのフィールドワークとオンライン同窓会
コロナ禍の大学生活、出来なくなったことや制限されたことにとかく意識が向きがちですが、2020年度を振り返ってみると、コロナ禍でも出来たことや初めてやってみたことも数多くありました。私にとって特に印象に残っているのは、自然のなかでのフィールドワークと、オンライン同窓会です。
自然のなかでのフィールドワークは、3年生が対象のプロジェクト科目とゼミナール演習、4年生が対象のゼミナール演習と卒業研究の一環として、緊急事態宣言が解除されている期間に実施することができました。屋外とはいえ3密を回避するため、1回のフィールドワークの参加人数を2~3名ずつに限定して実施しました。その結果、私が学生を指導・引率する回数は、例年の約5倍、3カ月もの間、ほぼ毎週末が授業日となりました。それでも、コロナ禍の自然のなかでのフィールドワークは、ひとりひとりの学生にとっては、教員や仲間と直接会って、話をして、協働することのできる唯一の場であり、学生にとっても教員にとっても、新たな意味合いをもつ重要な学修プログラムとなりました。
次にオンライン同窓会についてですが、フィールドワークとは逆に、緊急事態宣言期間中にあえて開催しました。その方が、家にいる人が多く、かえって参加しやすいのではないかと考えたからです。2020年度現在、二宮ゼミナールのメンバーは、社会人6年目から新3年生までの約60名ですが、オンライン同窓会にはおよそ半数が参加。企画や運営は、二宮ゼミ卒業生有志5名ほどが中心となっておこないました。「卒業生と在校生をつなぎたい」という私のオーダーに、写真入りの卒業生の紹介資料を作成して応えてくれたり、Zoomのブレイクアウトルーム機能を活用した少人数での交流トークを用意してくれるなど、オンライン同窓会は在校生からも大変好評でした。久しぶりに会った卒業生たちの話や画面越しに見る顔つきからは、デザイナーやWebライター、大学職員、製造業や信用金庫の営業マン、公務員としてのキャリアを積み、また、結婚して家庭を築くなど、それぞれの道で、コロナ禍でも充実した生活を送っている様子が伝わってきました。
まもなく始まる2021年度。引き続きコロナウィルス感染症予防には万全を期さなくてはなりません。今年度、コロナ禍でも実現することができた、自然のなかのフィールドワークやオンライン同窓会のように、対面でもオンラインでも、来年度も実りある教育・研究を続けていきたいと思います。