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教員コラム

2020.02.09 - コミュニケーション学科  横浜関内キャンパスへの移転と中華街

2年後、2022年4月に人間共生学部コミュニケーション学科がJR関内駅近くに開設される新キャンパスへ移転します。経営学部と法学部も移転する予定となっていますので、利用学生数は約3000人を見込みます。新キャンパスは本来の教育機能に留まらず、市民の知的・文化的・スポーツ活動を支援するためのスペースも設置され、市民との交流の拠点にもなります。また、関内周辺は、行政機関や企業のオフィス、商店などが集積しており、観光資源も豊富な立地なので、それらを生かした「社会連携教育」を推進することも期待できます。

新キャンパスから歩いて約10分の場所には横浜中華街があります。中華街はかつての開港時代に西洋人とともに来日した中国商人たちが作り上げた街に始まり、今や日本はもとより東アジアでも最大級の規模を誇るチャイナタウンとなっています。エリア内には約500軒もの店舗が立ち並び、様々なテーマやコンセプトを掲げる飲食店が訪れる観光客を日々楽しませています。

中華街は中国の伝統文化が溢れている街でもあります。例えば、エリア内には現在、10基の牌楼(門)が建っています。大通りにある善隣門は、テレビや雑誌などでよく見かけていますが、その他に9基もあり、中でも東南西北の4基には深い意味があるそうです。東は「朝陽門」(チョウヨウモン)、日の出を迎える門です。山下公園側にあります。西は「延平門」(エンペイモン)、平和と平安のやすらぎが末永く続くことを願う意味を持つ門です。JR石川町駅から来ると2つ目の門になります。南は「朱雀門」(スザクモン)、厄災をはらい、大いなる福を招く意味を持つ門です。元町側にあります。北は「玄武門」(ゲンブモン)、子孫の繁栄をもたらす意味を持つ門です。横浜スタジアム側にあります。それぞれの牌楼(門)は中国の古代科学による風水思想に基づいて建てられており、人々の安全や健康、繁栄、平和を守り続けています。

また、「春節」(旧暦の正月)や「元宵節」(旧暦1月15日、日本でいうところの小正月にあたる日)、「中秋節」(旧暦の8月15日、月見・十五夜にあたる日)など中華圏で重要な祝祭日にさまざまなイベントや行事が行われます。例えば、春節初日「採青」(ツァイチン)という恒例のイベントがあり、夕方から夜にかけて横浜中華街全域で5頭の獅子が各店舗をまわりながら獅子舞を披露し、各店舗の商売繁盛や五穀豊穣を祈ります。中華街は現在、日本国内だけではなく、世界多くの国からの観光客も増えており、異文化交流の場所にもなりつつあります。

2年後、新キャンパスの学生たちがこの街で何を学べるのか、そしてこの街に何を貢献できるのか、これから考え始めなければなりません。