2012.07.19 - 共生デザイン学科 佐野 慶一郎 ドイツでの講演「日本の自動車産業におけるバイオ・マテリアルの利用状況」を終えて
今年6月19日と20日にドイツのシュトゥットガルトで開催された「木材とプラスチックの複合材、および天然繊維と先端複合材」の 国際会議に参加しました。
シュトゥットガルトは、メルセデス・ベンツ社の本社があることから、大変に有名な工業都市です。
本会議では、コ・オーガナイザーのヴォルカー E. 博士(元ドイツ・カッセル大学)より、「日本の自動車産業におけるバイオ・マテリアルの利用状況」について、講演して欲しいとの要請が私にありました。バイオ・マテリアルとは、生物由来の材料という意味です。
本講演では、先ず、日本車のバイオ・マテリアル技術の歴史について説明をしました。まず、ケナフ繊維を用いたドア材が2000年に日本の乗用車で用いられ、2003年には、植物由来プラスチックよるバイオ・マテリアルがトランク内のボードに用いられ、近年では、竹材を用いた高級車のハンドルやインテリア部品等がいくつか開発され、竹材の利用が検討されていることを解説しました。予測として、将来、日本や中国、タイ等のアジアの自動車産業では、地産の竹材の利用拡大が見込まれることを示しました。
私は、新しい研究結果を持って、本国際会議にまた参加したいと考えております。
シュトゥットガルトでの講演 | 国際会議での記念写真 |
佐野 慶一郎(共生デザイン学科)