2025.04.09 - コミュニケーション学科 奥田 博子 80回忌を迎える広島で
今年度春学期のコミュニケーション・プロジェクト科目では、コロナ禍後初めて、18名の受講学生とともに被爆地ヒロシマを訪れる機会を得ました。2024年夏季オリンピック開催国フランスがロシアを除く戦勝国とドイツを招待してノルマンディー上陸作戦80周年式典を開催するのを一ヵ月後に控えるなか、あらためて被爆地ヒロシマにおける原爆投下とその後の戦後復興の痕跡を辿るフィールドワークに臨みました。
まずは、被爆地ヒロシマを訪れる外国人旅行者と修学旅行学生の多さに驚かされました。同じ観光客として、新幹線で広島駅に到着するとホテルに荷物を置き、昼食後、広島平和記念資料館の入口に集合することとしました。新型コロナウイルス感染拡大直前にリニューアルされた常設展、平和記念公園、そして原爆ドームをグループごとに巡りながら、修学旅行生がクラスごとに記念撮影をしている様子や、日本のマスメディアが80回忌を迎える8月6日の平和記念式典撮影予行練習をしている様子などを目にしました。
翌日は、原爆ドームと同時にユネスコ世界遺産に認定された宮島の厳島神社に路面電車とフェリーで向かいました。奈良公園の鹿は有名ですが、宮島に鹿がいるとは思ってもいなかった学生はびっくりしていました。江田島の海上自衛隊が訓練することで知られた弥山に途中まではロープウェイで、その後は山頂まで登って瀬戸内海を眺め、弥山から降りるとちょうど潮が引いて鳥居に近づくことができ、鳥居に触れてその大きさに感動した様子でした。
最終日は、グループごとに独自で企画したフィールドワーク計画に沿って、市内の被爆遺構を巡ったり、平和記念公園の慰霊碑・記念碑を巡ったり、マツダスタジアムに足を運んだりして、各々、軍都廣島から被爆地ヒロシマへの変遷を学習していました。
復路は、往路よりも余裕があったようで、新幹線の車両に19名でまとまって座っていたことを、他に日本人サラリーマンやアメリカ人家族旅行者が乗客としていたものの、まるで貸し切りで修学旅行のようだった、と振り返る学生もいました。
個々人が作成したポートフォリオやグループで作成したオープンキャンパス展示からは、今回の被爆地ヒロシマにおけるフィールドワークが世界の抱えるさまざまな問題に向き合う機会となったことを読み取ることができました。
附記
2025年2月、予想を上回る積雪を東北・北陸地方もたらした寒波到来のなか、2024年度ゼミナール研修@札幌及び@福岡を実施することができてほっとしました。
*写真のタイトルは「2024年度プロジェクト科目受講生のフィールドワーク撮影写真から」
*写真のタイトルは「2024年度 ゼミナールII研修@札幌参加学生の撮影写真から」
*写真のタイトルは「2024年度 ゼミナールI研修@福岡参加学生の撮影写真から」
(福岡で撮影されたものではない写真2枚を探してみてください。)