2025.09.04 - コミュニケーション学科 大友 章司 学部・コース・学年を超えた演習科目
マーケティング・リサーチ演習は人間共生学部コミュニケーション学科の授業ですが、他学部の学生も受講できます。2025年度は、コミュニケーション学科に加えて、経営学部のビジネスリーダーシップコースや流通マーケティングコースの学生が参加し、3年生と4年生を合わせて70名以上が受講しました。大規模な演習科目として、学部やコースの枠を越えた多彩な学生が一堂に会しています。普段は交流する機会の少ない学生同士がグループを組んで課題に取り組むため、最初は戸惑いもあります。しかし回を重ねるごとに、それぞれの専門性を活かした議論が展開され、学びの広がりを実感できるようになります(図1)。

図1 演習の風景(写真はぼやかしいます)
異なるバックグラウンドを持つ学生が協力することで生まれる発見こそ、この演習の魅力です。今回の演習では、スターバックスコーヒー、タリーズコーヒー、ドトールコーヒー、コメダ珈琲店の主な4つの主要なカフェチェーンの消費者のブランド評価について調査を行いました。図2にある、ネット・プロモーター・スコア(NPS®)と呼ばれるブランド評価の手法を用い、グループでカフェの特徴を洗い出す質問を自分たちで考え、調査を実施しました。

図2 ネット・プロモーター・スコア(NPS®)によるブランド力の評価方法
その結果の一部として、図3は4つのカフェチェーンのブランド評価の比較です。

図3 各チェーンのNPSによるブランド評価の比較
コメダ珈琲店が最も高い評価を獲得し、スターバックスとタリーズが同程度で続き、最後にドトールが位置しました。各カフェチェーンの特徴として、フードのおいしさ、店内の雰囲気、利便性に違いがみられたようです(図4)。

図4 各チェーンの特徴の違い
このように、マーケティング・リサーチ演習は、多様な学生が協働しながら実践的な課題に挑戦できるのが大きな特徴です。関内キャンパスならではの開かれた学びの場として、学生一人ひとりに新たな視点と経験をもたらしています。