2015.11.05 - 共生デザイン学科 水沼 淑子 旧伊藤博文金沢別邸でのゼミ活動
さる10月10日、水沼研究室の3年生4年生が中心となって開催する旧伊藤博文金沢別邸でのイベントを無事終了しました。早いもので今年で6回目となります。
旧伊藤博文金沢別邸は大学近くの野島に位置する、明治31年創建の歴史ある建物です。伊藤博文は野島近くの夏島の別荘で大日本帝国憲法の草案を練りました。その記念に野島に設けたのが金沢別荘です。
創建以来様々な変遷を経て建物は相当痛んでいましたが、平成18年に横浜市の指定文化財となり大掛かりな修理工事が行われ当初の輝きを取り戻しました。
その建物をより一層輝かせようと学生達と始めたのが伊藤邸を舞台としたイベントです。
学生の発案で、ヴァイオリンや三味線、ジャズのコンサートなどをこれまで行ってきました。子どもにも是非来てもらおうと、伊藤邸の折り紙建築造や塗り絵イベントなども行ってきました。
今年は夜の部は昨年に引き続き好評だった寄席興行とし、昼の部は子供向け昔遊び大会を企画しました。子ども向け昔遊び大会は、大道小学校を中心に昔の遊びや文化を伝える活動を展開していらっしゃる大道ふるさと村の皆さんのご協力を得ました。
さて、学生の企画するイベントは、経費をなるべくかけず、可能な限り手作りで、かつ楽しく行うところに特徴があります。紙相撲土俵や力士も、ベイゴマの台も、カルタ取りのカルタ読み札をはじめお手玉も全て手作りです。学生のひらめきや才能、技術には本当に脱帽です。
夜の部は怪談噺でした。真打のお二人による話芸に聞き惚れたすばらしい時間でした。
畳の床に座るのが苦手というお客様の声を聞き、2年前から畳でも使用できる簡易椅子の制作に取り組んでいます。今年は新たに2人掛けの椅子も登場しました。完成度も高く多用途に使えそうで大好評でした。例年通りライトアップも行ないました。竹を使った和風の立体的な造形に3年生が中心になって挑戦しました。
今年も多くの方々のご協力を得て無事終了したことをご報告するとともに、来年に向け新たな作戦を練っていこうと考える次第です。
カルタ取りは大熱戦が繰り広げられました | 学生手作りの紙相撲の土俵と力士 |
怪談話に聞き入るお客様達 | 和風立体造形に挑戦したライトアップ |
水沼 淑子(共生デザイン学科)