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教員コラム

2013.07.11 - 共生デザイン学科  “食のデザイン”を考えるということ

私の担当している学科の専門科目「食文化のデザイン演習」では、私たちの身近な食をめぐる様々な文化社会的背景を学んだ上で、パッケージや広告、商品企画など、新たな提案やPR方法を考える演習を行っています。学生たちは毎年、具体的な課題を与えられ、食に関するデザイン・ディレクションを企画します。

今年度の課題は畜産です。神奈川県の牛肉は「葉山牛」が比較的有名ですが、茅ヶ崎にも「ちがさき牛」があることは、あまり知られていません。
演習に入る前には必ず全員で、現地調査に赴きます。今年も6月9日に実施しました。
畜産だけでなく、茅ヶ崎の風土、文化的な背景も、土地の食文化を理解する上で重要です。茅ヶ崎市民はなぜ地産地消への意識が高いのか、スーパーでは「ちがさき牛」はどう売られているのか、見たものすべてが課題を解決していくための鍵になります。

この日のメインの調査対象である「斉藤牧場」では、国産和牛のブランド化が進む中で、無理な配合飼料で育てることや等級を意識しすぎることの弊害、手間ひまをかけて育てることの重要さなど、斉藤さんから直接お話を伺いました。学生たちも、熱心に質問をしていました。
この「ちがさき牛」の良さを、デザインの力でどう消費者に伝えていくか。現在学生たちは、パンフレットの作成という課題に取り組んでいます。

地元産にこだわるカフェも多い スーパーの肉売り場も視察
茅ヶ崎といえば「海」! 昼食はちがさき牛と地元野菜の特製弁当
牛の飼料の工夫を伺う 牛舎の見学

神野 由紀(共生デザイン学科)