学生のレポート「大掃除と Levi’s 501」を紹介します
今年度から「ブランド論」の授業を担当することになりました。
その授業で学生に課したレポートは、
「自分が持っているブランドで、物語をつくってください」というものでした。
提出されたレポートの中で、
一本の作品が、私の目を釘付けにしたので、紹介します。
「大掃除と Levi’s 501」
家族全員での大掃除。
その最中、父の古いLevi’s 501ジーンズが見つかった。
父は「捨ててくれ」と言ったが、
試しに履いてみると、驚くほどサイズがぴったりだった。
しかも、シルエットがとてもきれい。
それを見ていた父は、どこか誇らしげに、嬉しそうだった。
私は、素直に「何だか得をした気分」になった。
30年は経っているはずなのに、破れない。
流行に左右されないデザインは、むしろ“味”を増している。
品質、耐久性の高さが、時間そのものを価値に変えていた。
その日から、そのジーンズは
私の「一生の宝物」になった。

教授の私は、たった一本のデニムが、
父から息子へと「価値」を受け渡した瞬間だと感じた。
品質がつなぐ、親から子へのバトン。
ブランドは、物語に宿る。
SNSを活用しています
大学内では徐々に知れ渡ってしまったが、SNSとりわけX(旧ツイッター)に私ははまっている。2025年1月現在で、フォロワーが7,000人を超えた。
主な利用方法は、大学教育への活用と学科の極めて個人的な広報である。授業の一部をきりとってデザインについて発信をしたり、Z世代である学生とのやりとりを発信したりしている。どんな雰囲気の学科であるか、デザインとは何か、私自身の専門は何かを読者に伝えている。「子どもを共生デザイン学科に進学をさせたい」とう親御さんのリプライ(返信コメント)もあり、効果が徐々にでている。
共生デザイン学科では、コト(イベント)のデザインにも重きを置いている。その一環で、Xのひとつの機能であるスペース(音声のやりとりができる機能)を利用し、スペースをラジオ放送に見立て、ラジオ放送の企画を学生にやらせたりもしている。
SNSは、交流という面では非常に有効なツールであるが、個人情報の流出などの心配もある。したがって、学生に危険が及ばないよう個人名を載せないなど最大限の注意を払っている。
今後も、SNSを上手に利用していきたい。


『生物多様性』について考えて、行動するプロジェクト
このプロジェクトは、関東学院大学、日本マクドナルド株式会社、横浜市の協力により、2023年は3年目となります。プロジェクトは、マクドナルドに来店するお客様に生物多様性(注1)について考えるきっかけを提供するため、人間共生学部の学生がマクドナルド店舗で使用されるトレイに敷かれるトレイマット(紙製)のデザインに挑戦しました。
学生は、サステナブル・ラベル(注2)やマクドナルド、横浜市の環境に対する取り組みについて学びます。その後、学生はデザインを行いコンテストに応募します。今年度は99点の作品の応募がありました。1次選考を通過した16点を対象にオンライン投票(総投票数 3,361票)を行い、最優秀賞1点(2年 小西 愛音さん)優秀賞2点(3年 政野 詩織さん、内海 奈々さん)が選ばれました。また、横浜市 環境創造局長賞(3年 鈴木 秀音さん)が1点選出されました。
最優秀賞に輝いたデザインは、2023年11月に、横浜市内のマクドナルド全店舗でトレイマットとして展開、実際に使用されました。最優秀賞を受賞した小西さんは、2年前の高校時代に関東学院のオープンキャンパスでこのプロジェクトを知り、本学への進学を決めたそうです。
注1) 生物多様性とは、地球上の生命の多様性を表す言葉です。環境問題により生物多様性が損なわれるリスクがある中、未来のために生物多様性を保護し、持続可能な世界を築く必要があります。人間共生学部では、このような環境問題に意識を向けつつ教育を行っています。
注2) サステナブル・ラベルは、持続可能な原材料調達や環境・社会的な配慮、生物多様性などに関する様々な国際認証ラベルを指します
写真上から
・表彰式
・最優秀賞 受賞の小西愛音(こにし・あのん)さん
・小西さんの作品
・横浜市 市役所で展示された16作品

物語の力を借り未来を創造する「SF思考」
私は創造的思考法(Creattive Thinking)の研究を行なっています。これは「クリエイティブな発想を人々からうまく引き出すにはどのようにすれば良いか」という研究です。私の研究室のゼミ生は、自然と創造的思考法を卒業研究のテーマとすることが多くなります。
このコラムで紹介するのは、県内某小学校の小学6年生を対象に佐々ゼミの4年生学生2人が、SF思考のワークショップを試みて卒業研究としたものです。
SF思考とはSF作家の思考を参考にして未来を創造し物語によってそれを描く手法です。新しいことを生み出したり将来像を描くための方法で、近年とても注目されています。
卒業研究では、小学生の住む町の2050年の姿を創造し未来の姿を描くことに挑戦しました。奇抜な発想や意外な展開が発表されて大変盛り上がりました。この手法の可能性を多いに感じることができました。
これからもこの研究を学生と一緒に継続していきたいと思います。

▲小学校の教室でワクワクする未来を描く方法を小学生に説明。
まずはルールを説明「否定的なことから入らない、人のアイディアにのっかてOK、とんでもないアイディアOK、とにかくアイディアをいっぱい出そう!」
次に「ワクワクすること何?」と質問。「担任の先生が休みの時!」という小学生の回答には大爆笑!

△ワクワクする未来を「未来日記」という形式でを作文をしてもらっているところ
スラスラと何枚も書ける小学生もいれば、最初の一行で悩む子も、、、
本コラムをご覧の社会人の方へ
5月にSF思考ワークショップを関東学院大学の公開講座で実施いたします。
そこではSF思考を学生と共に体験することができます。
詳細が決まりましたら、このコラムでご案内いたします。
学生「川柳」
本年度に入って、授業時間が90分から100分となりました。
100分授業になることで、今まで学期15回だった授業が14回になり、
学生や教員の授業外の活動の時間を確保し活動の幅を広げることに一つは狙いがあるようです。
しかし流石に教員も学生も100分間の間、集中するのは困難です。
私は授業の丁度真ん中あたりで、4、5分程度ブレイクを入れその時に学生の頭を
リフレッシュするようなことを行っています。
ブレイクを入れることで、私も学生も100分授業に集中できるようになりました。
最近サラリーマン川柳が発表されたことを受け、学生川柳をブレイクセッションの課題としたところ、
興味深いものが学生から提出されました。
私の独断で一席から三席を決め、それを紹介したいと思います。
(一席)ズーム(zoom)越し 可愛く見えて 角度詐欺 (ピーチ♡)
(二席)オンライン 僕のキャンパス ベット上(じょう) (寝坊助)
(三席)オンライン 誰から聞こえる 親の声 (しろくま)
何か特定テーマを与えたわけではないのですがオンライン授業での悲嬉こもごもの描写が多かったです。
一席は、女子学生らしい画面に映る姿を気にする句、二席はまさに画面オフならば、どんなスタイルでも授業を履修できる様を表現。
三席は、オンライン授業で音声ミュートを忘れた学生の生活音(親の声)が入ったという状況でしょう。
笑えます。
ここで、私も学生に負けじと川柳を作りました。
・オンライン 講師の背景 見栄をはる
・老教授 対面授業は 命がけ
川柳を通しコロナ禍における学生の苦労を感じとることができます。
これからどれほどこの状況が続くか分かりませんが、学生と共に乗り越えていきたいと思います。
佐々ゼミナール・ホームページ:http://33lab.com
(写真の川柳は学生の許可のもと掲載しています)

新型コロナウイルス感染拡大時におけるコト(体験)のデザイン
関東学院に赴任して4年が経過しました。時が経つのは早いものです。この4月より人間共生学部の学部長を務めることになりました。これから2年の任期を精一杯努めたいと思います。
さて、新型コロナウイルス感染拡大で、皆さんは大変な思いをされているのではないでしょうか。関東学院もオンライン授業をはじめ、いつもとは違う状態になっています。大学の入学式も中止となり、代わりに学長、学部長が新入生へのメッセージ動画(注1)作り配信しました。その中で、私はある宿題を出しました。それは、
「あなたがもし関東学院大学の学長ならば、この状況下でどんな入学式またはイベントを行いますか」
という、まさにコト(体験)のデザイン(注2)の宿題です。先日、この回答を学部の必修科目である「人間共生論入門」の授業内で集めました。ほとんどの学生が、「コロナ禍において対面は無理」「入学式は4月に行わないとならない」という既成概念にとらわれ、オンラインで行う入学式の提案が多かったのですが、その中で私の心に響いたのは「時期をずらして対面で入学式を行う」というものでした。新入生にとっては、おそらく最後の入学式、やはり対面で行いたいという気持ちが強く感じられました。
授業ではすぐに、このアイディアに対する考えをアンケートでとりました。結果は、
・賛成で、もし実現したら参加したい (76%)
・賛成だが、参加するのは微妙 (22%)
・反対だが、もし実現したら参加したい (2%)
・反対で、実現しても参加しない(0%)
という概ねポジティブな反応が得られました。(ここまでは全てオンライン授業で行いました。オンラインの可能性を感じます)
同様なアイディアを提出した新入生は10名ほどいて、7月末に行われる対面授業内で表彰する予定です。アイディアが実現するといいですね。
学部長から新入生へのメッセージ動画(注1):

https://www.youtube.com/watch?v=OK-KGr-d40g&feature=youtu.be
(注2)コトのデザインの説明については、以前のコラムを参照してください。
教員コラム:「コト(体験)」をデザインする
https://kyousei.kanto-gakuin.ac.jp/wpd-new/column/sasa-makio/20160825-2702/
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学生が企画するデザイン思考のワークショップ

近年話題となり、イノベーションを生むのに役立つと言われている概念に「デザイン思考(Design Thinking)」があります。
これは、デザインで行われていたプロセスを他分野に生かすというものです。
佐々ゼミナールでは、「デザイン思考」を学ぶことを一つの柱にしています。
この教員コラムでは、ゼミのデザイン思考への取り組みを紹介しようと思います。デザイン思考は
1.共感(Empathize)
2.課題を定義する(Define)
3.アイディアを練る(Ideate)
4.プロトタイプを作る(試作)(Prototype)
5.検証する(Test)
というプロセスから構成されます。詳細は後ほど紹介する漫画や書籍を参考にしてください。
ゼミでは、「デザイン思考」を以下のようにして学んでいます。
(1) ゼミ生を二つのチームに分ける
(2) 1ヶ月の間にデザイン思考を自ら学び、ワークショップをチームごとに企画
(3) 外部有識者を招聘し審査員になっていただき企画コンペを実施
(4) 企画コンペに勝ったチームの案で、協力企業に対してデザイン思考のワークショップを実施
(5) 企業向けのワークショップでは、企業に協力を頂き、企業の研修センターで社員の方と学生を交えて実施(冒頭の写真)
この取り組みは大変効果があり、終了後には全員「デザイン思考」を完全に理解することができたとともに、社会人との交流により貴重な経験が得られたようです。
後日談ですが、企画コンペでは私のポケットマネーで賞品(予算の範囲内で学びに関連する商品や書籍を購入できる権利)を準備しています。しかし、達成感が物欲を上回り、ゼミ生は賞品を忘れてしまったようです。この教員コラムをゼミ生に発見されたら「先生〜〜」となるかもしれませんが、要求されるまで放っておこうと思います。
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↑デザイン思考の関連書籍
私が持っているデザイン思考の関連書籍です。お勧めは一番上にある「まんがでわかるデザイン思考」です。
シンプルに、わかりやすくまとまっています。漫画ですから40分もあれば読めます。興味があれば読んでみてください。
イベントの企画を通して、コト(体験)のデザインを学ぶ
2017年年末も間近となりました。佐々ゼミでは、ゼミで行うクリスマスパーティを企画中です。所属するゼミ生、2年生から4年生までが仲良くなり「ゼミの一体感を醸成すること」と、ゼミの特徴である「コト(体験)のデザインを、イベントの企画を通して学ぶこと」を目的としています。一見遊んでいるように見えますが、私にとっては大真面目です。例えば、研究室のクリスマスの飾り付けは学生が担当しますが、共生デザイン学科のデザインレベルになっているか、飾り付けにより新たなワクワク体験を生み出しているかなどかを厳しくチェックしています。



↑研究室の飾り付け
一人、一つのミニリースを製作し、それをつなぎ合わせて大きなリースにします。 パーティの後は、それぞれが持ち帰ります
ところで、以下の写真は少し凝った企画に取り組んでいる様子です。まず「クリスマスらしい小さな置物」というテーマで、3、4年生と2年生の2チームに別れ、別々に紙粘土で制作を行います。パーティ当日、それぞれのチームが、相手チームの作品を見て、誰の作品であるかを当てるというゲームを行います。人柄などが色濃く作品に表れているはずです。数多く当てたチームが勝ちですが、盛り上がることは間違えないと思います。その様子は、佐々ゼミ(33ゼミ)のフェースブックで後日報告します。このように、ゼミでは学生が主体となったイベント企画(デザイン)により、新たなコトを生み出す活動に日々取り組んでいます。


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