教員紹介

人間共生学部教員コラム vol.70

2011.03.17  増田 奏

卒業制作

卒業制作指導を担当して2年目の今年度は、4人の4年生と4月から12月までの間のゼミでした。
振り返れば、テーマがなかなか絞れなかった2人と、テーマは決まっているのになかなかカタチにでき
なかった2人だったなぁ・・・(笑)
夏休みまでは「まだこんなもんだろう」が、秋学期からは「えっ、まだこれだけ?」に青ざめてきて、
終盤は「まだ時間は残っているゾ」というのが、相も変わらぬ卒業制作風景なのですね。

 

 

W君は、小田原という複数の鉄道が交差する駅で、乗換えや待合せの人々のなんとも間が持てない微妙
な時間に着目して、その時間と空間が様々な情報交換の場として活用できるはず、という提案でした。
同じ駅構内に居ながら改札の内外に分かれてしまう人々を、垂直チューブで応答可能にする空間構成。

 

 

Fさんは、住居というものを根本から見直してみることから始めました。「共に暮らす」という当り前
に見えて実はとても曖昧なことを具体的に掘り下げて、「調理と食事」こそ過去から未来に渡って唯一
の「共同作業」であるとの考察を、パターン化したカタチで表しました。

 

 

M君は、郷里の町が豊かな自然を糧にした独特な地場産業があるにも拘らず、ご多分に漏れず過疎化を
たどっている現状を憂い、「産地直送」から更に前進する「産地直行」、つまりモノを都会に運ぶだけ
ではなく、都会からヒトを呼んでしまおうという施設を計画しました。

 

 

K君は、「海老名」と言う同じ駅名の2つの離れた鉄道の駅を繋ぐなんとも殺風景な現状の歩道橋を、
もっと魅力ある立体的な移動空間にしようという計画でした。カタチのモチーフとして着目したのが、
そこから望見できる「田畑のアゼ道」。アゼ道を積層することで、迷路のような空間を創出しました。

 

 

作品は偶然にも、「宿泊」関係の2作と「乗換え駅」関係の2作になりましたが、実は4作品には更に
共通点があります・・・それが私は嬉しかった。
電子情報デバイスが急速に浸透しつつある現代社会に、それでも「FACE TO FACE」の時空間を構築
しようという「企て」なのです。

 

 

 

 

増田 奏(共生デザイン学科)

  • 一覧に戻る
PAGE TOP
〒236-8501 横浜市金沢区六浦東1-50-1 TEL:045(786)7002
Copyright(c)2015 Kanto Gakuin University All rights reserved.