教員紹介

人間共生学部教員コラム vol.12

2008.11.13  杉田 正樹

フィールドスタディ −山奥でのモノ作りと交流の1週間

学生諸君の、こんなに真剣な顔を見たのは初めてだ、
と言えば、学生諸君は不満でしょうか。
大学ではついぞ見かけない顔でした。

 

 

これは、岡山県北部の山の中にある、アーツ&クラフツ・ヴィッレジで行った、
「フィールドスタディ」という科目でのことです。
ここでのフィールドスタディは、今回で3回目です。

9月1日から6日まで、高速バス泊をいれれば、7泊6日のスタディツアーでした。

アーツ&クラフツ・ヴィッレジは、廃校になった小学校を拠点に、
木工、染色、機織り、を中心に活動しています。
近くの勝山市の町おこしに協力し、また、
遠く、イギリスやドイツ、アメリカなどから
芸術家やその卵たちも訪れて活動しています。

今年は、木工から始めました。
バターナイフと箸とまな板を作りました。
かんなや糸ノコ、ナイフやサンドペーパーを用いて、材木が段々形になっていきます。

 

 

次いで、染色。
藍を刈ってくるところからやります。
刻んで、ミキサーにかけ、ゆでて、絞り、染めて乾かす。
緑色が次第に藍色に変わっていきました。藍以外にも、色々なものを試しました。

 

 

機織りも、全員が挑戦しました。
何日も夜遅くまでやっていました。
機織りは、自分との長時間にわたる対話です。
「作品は、織る人自身です」、とヴィッレジの原田さんが言っていました。
「機織りは哲学です」、とも。
とても奥が深そうです。
出来上がった作品の素晴らしいこと。

 

 

このほかにも色々なことをやりました。
食事は、ドイツ人のベルさんの指導で、屋外の大きな釜でピザを焼いたり、
大きなカボチャからスープを作ったり、
ダッチオーブンでとポフやビーフシチューを作ったり、
また朝食のパンも自分たちで焼きました。
パンもピザも、すべて小麦粉を練るところからやるのです。
夜はベルさんの赤ワインの差し入れもありました。

 

 

また、島根県立大学の井上ゼミの学生諸君との交流も、
大変楽しく意義深いものでした。
一緒に食事の準備をし、食事をし、同じ部屋に泊まり込みました。
じっくり語り合ったようです。
薪割りや、竹の節を取ってそうめん流しの準備もしました。
草刈りは、井上さんと私の仕事でした。
草に隠れていた二宮金次郎さんの備前焼の像が現れました。
久しぶりの金次郎さんに地元の方も喜んでくださいました。

 

 

耕さない、農薬を使わない、肥料も使わない、
完全な自然農をやっておられる大北さんのお話を夜うかがい、
翌日は、大北農場を見学しました。
これら、すべて井上ゼミの諸君と一緒です。
彼らとは、勝山の見学を終えて別れました。
初対面でこんなに打ちとけたのも、自然の力でしょうか。

 

 

ベルさんからドイツの環境問題とそれへの対応を聴き、
大北さんから自然農の苦労と喜びを聴く。
ガビさんから気功を教わる、
山の中のひなびた温泉につかる…、などなど、色んなことを体験しました。

あっという間の1週間でした。

学生諸君の報告書も、なかなかの力作でした。
そうそう、このフィールドスタディは、
はじめから終わりまで学生諸君が企画し、
ヴィレッジや井上ゼミと連絡し、準備し、実行しました。
その一つ一つが勉強でした。

学生諸君が、こんな充実した笑顔を見せるのも、当然かも知れません。

 

 

杉田 正樹(共生デザイン学科)

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